スポーツを通じて育む「主体性」が、子どもの人生を豊かにする——メンタルトレーナー柿本昭久さんとの対話から

スポーツは、子どもたちに身体的な強さや技術の向上だけでなく、人間として生きていく上で根幹となる「生きる力」を授けてくれます。

先日、「れまっぷ」代表の村田さんにご縁を繋いでいただき、感情会話・メンタルトレーナーの柿本昭久さんとお話しする機会をいただきました。(※記事に掲載している写真は、村田さんと柿本さん、そして当フォーラムメンバーで撮影した一枚です!)

柿本さんは現在、主にバレーボールの現場でメンタルトレーナーとしてご活躍されており、選手の心に寄り添いながら、個とチームの可能性を引き出すサポートをされています。

対話の中で特に強く印象に残ったのは、柿本さんが現場で目の当たりにされてきた「スポーツ現場と、その後の人生(社会)」におけるリアルな課題でした。

競技の舞台を下りたあとに突きつけられる現実


「すべての選手がそうというわけではありませんが……」と前置きされた上で、柿本さんは現状の課題を語ってくださいました。

プロレベルやトップアスリートとして競技に打ち込み、輝かしい実績を残してきた選手たち。

しかし、現役を引退した後に一人の社会人(会社員)として企業に入った際、同世代の周囲の人々と比べて「仕事ができない」という現実にぶつかり、大きな壁に悩まされるケースを多く見てきたそうです。

特に競技生活の中で「自ら考えること」を許されず、指導者の指示通りに動くことだけを求められて育ってきた選手ほど、社会に出てから強い苦悩を抱えがちになります。

自分の頭で意思決定をする経験が少ないまま大人になると、指示を待つことしかできず、職場で自信を失ってしまうのです。

実際に、元選手たちが「社会で仕事ができない自分」にショックを受け、心を病んでしまったり、退職や休職に追い込まれてしまったりするケースは決して珍しくありません。

スポーツにすべてを捧げてきた真面目な人ほど、このギャップに深く傷ついてしまうのが現状です。

スポーツの現場で「主体性」を育む意味

このお話を聞いて、私たちは改めて強く感じました。

「競技の中で主体的に活動することは、社会人として、そして一人の人間として活躍し幸せに生きることと、まったく同じである」ということです。

スポーツというツールは、ただ試合に勝つためだけのものではありません。

  • 自分で考え、判断し、行動すること(主体性)
  • 目標に向かって工夫し、努力を積み重ねること
  • 自分で選んだ行動によって成果を得る嬉しさや喜びを知ること

これらの一連の体験こそが、人間本来の生きる喜びであり、大人になってから自分らしく幸せに生きていくための「揺るぎない土台」になります。

幼少期や育成年代のスポーツ現場において、大人が与えるべきは「絶対的な指示」ではなく、「自ら考えさせるきっかけ」です。

幼い頃からスポーツを通じて主体的に取り組む姿勢を獲得していくことこそが、子どもの未来を守り、育むことにつながります。

共に「心が動く組織とコミュニケーション」を創るために今回お話しさせていただいた柿本昭久さんは、以下のような領域を中心に活動されています。

  • 主体性を引き出す組織・コミュニケーション研修
  • 対話による組織活性化サポート
  • 行動変容につながるワークショップ設計
    指示命令型の指導から、対話を通じて自立を促すサポートへ。

現場の指導者や組織全体のコミュニケーションが変わることで、子どもたちの表情も、取り組む姿勢も、劇的に変わっていきます。

スポーツ指導の現場はもちろん、教育やビジネスの場においても、「主体性を育むコミュニケーション」の重要性は普遍的です。

子どもたちがスポーツを通して自分の人生を切り拓く力を養い、大人になったときにも自分らしく社会で輝けるように——。

私たち「スポーツで子どもの未来を育むフォーラム」は、これからも同じ志を持つ仲間とともに、真の「主体性育成」に向けた取り組みを推進してまいります。

ご案内・お問い合わせ

当フォーラムでは、子どもの主体性を伸ばす指導法や、対話をベースにした組織づくりに関する講演・ワークショップをご提案しております。

ご興味のある指導者の方、保護者の皆様、関係者の皆様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。